私が在宅系サービスに勤務していた際、ご利用者様より複写させて頂いた若かりし頃の写真です。

 

終戦より77回目の夏。

大切な大切な日です。

 

 

生きたくとも死ななければならなかった。

生きたい、生きて大切な人と一緒に居たいと願っても許されない時代。

 

生きていて欲しい。

大切な人に生きていて欲しいと、なにがあっても生き抜いて欲しいと願っても口にすることさえ許されなかった時代。

 

生きて、叶えたい願いがいっぱいあったはず。

一緒に過ごしたい人たちがいっぱいいたはず。

 

生きていて欲しかった。

生きて一緒に過ごして欲しいと願った人がいっぱいいたはず。

 

戦地へ行く人、残される人、誰もが心で願うことしか許されなかった。

 

 

高齢施設で生活されている多くの方々が、この悲しみの時代を生きてこられました。

誰しもが大切な人を失っています。

悲しみを秘めています。

 

 

改めて思います。

つい、私達はご利用者様の「今」と「これから」ばかりを考えてしまいます。

仕事としては已む得ない。

しかし、私達には想像さえできない悲しみの時代を生きてこられ、そして、人生最後の場所として関野記念へ来てくれた方々。

少しでも穏やかな時間にしなければ。

楽しいことは少なくとも、悲しみや寂しさの無い時にしなければ。

草葉の陰で笑って頂ける場所にしなければ。

 

開所より6年目、皆と心新たに務めて参ります。