介護サービス事業所は月末月初は大忙し!
ご存じの通り介護保険のサービスはすべてケアマネジャーや地域包括支援センター(以下ケアマネ)が立てたケアプランに基づいて利用、提供されます(面倒なことに、ピザの出前のように電話一本でサービスをお願いすることが出来ません)。
月末にはケアマネが翌月のサービス提供票(予定表)をデイサービスやヘルパーなどの介護サービス事業所に送付し、月初には介護サービス事業所が前月の実績(サービス利用実績)をケアマネに返します。それをもとにケアマネが保険請求業務行います。いわゆるレセプト作業というやつです。この作業を踏むことで、利用者が介護サービスを1~3割負担で利用できています。利用者の支払い額、介護サービス事業所にとっては収入に直結する事なので気が抜けないとても大切な作業です。
ただ、年々介護サービスを利用する方も増えこのレセプト作業が大きな負担となっています。鵠沼南いきいきサポートセンターでは2024年11月、416名のレセプト作業を行いました。2023年11月は397件、2022年11月は376件と件数は年々増加傾向にあります。
このレセプト作業で時間と手間がかかるのがケアマネと介護サービス事業所との提供票や実績の受け渡しで、大半を紙媒体、郵送、FAX、手渡しなどで行っています(介護業界がアナログ体質といわれる最たる要因です)。
ケアマネ側としては、月末までに翌月の何百人分もの提供票(予定表)をパソコンで入力・作成し、それを印刷して郵送、PDFにしてFAXで送っています。月初には介護サービス事業所から紙で届いた何百人分もの前月の実績をパソコンに手入力していく地味な作業です。
このような現状から厚生労働省が今後、生産人口減少に伴い介護人材が不足していくことから、業務効率化が必要と出来上がったの『ケアプランデータ連携システム』です。ケアマネと介護サービス事業所の間で毎月やり取りされる書類をデータ連携するための標準仕様を作成し、標準仕様を活用してデータ連携をすることで、介護事業所の文書作成に要する負担が大幅に軽減されることが期待されています。
実は、数年前に運用は始まっていたのですが、導入する事業所が少なく導入するメリット、効果が見えず当事業所では導入に躊躇していました。
そんなところ、藤沢市が旗振り役となり「ケアプランデータ連携による活用促進モデル地域づくり事業」で参加事業所の募集があり、これを機に鵠沼南いきいきサポートセンターも「ケアプランデータ連携システム」を導入することにしました。
先ほど、記したようにまだ導入する事業所が少なくどれぐらいの業務削減、効率アップになるかはわかりませんが、今回の藤沢市の事業には約70ほどの事業所が手を挙げたとのことでまずはこれ事業所とデータ連携でつながれればと思っています。
少しでも郵送やFAXの手間の削減、データ入力の手間の削減ができればと思っています。また、紙や印刷代のコスト削減にもつながればと期待しています。
繰り返しになりますが、導入している事業所がまだ少ないため「ケアプランデータ連携システム」の本領がまだ発揮できません。より多くの介護サービス事業所に参画していただけることを期待しています!